『プログラミングElixir』と併せて読みたい5冊
こんにちは。全国的にも暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
数年前からその筋では話題になっている、プログラム言語Elixir (エリクサー) の解説書『プログラミングElixir』が、オーム社eBook Storeで発売されました。
Elixirは、José Valim氏らが設計・開発している関数プログラミング言語です。 文法上の見た目はプログラミング言語Rubyに似たところがあり、ユーザフレンドリーで「とっつきやすい」ものとなっています。 そのような見た目を持つと同時に、実行時にはプログラミング言語ErlangのVM(エンジン部分)を基盤として動作します。並行処理に強く堅牢なErlangの長所を受け継ぐよう設計されており、大規模ウェブアプリケーションやソーシャルゲームのように、大量のリクエストを上手に捌くことが求められる用途などに向いています。
本書『プログラミングElixir』は、 Dave Thomas氏が執筆したProgramming Elixir 1.2の日本語版です。 Dave Thomas氏はRubyプログラマとして有名ですが、技術解説書の著者としても知られています。 日本語版の訳者は、Rubyのコア開発者である笹田耕一氏と、Rubyプログラマの鳥井雪氏です。 今回の翻訳に際しては、ElixirとErlangに造詣の深い方々に翻訳草稿のレビューを依頼し、推敲を重ねられたとのことです。
『プログラミングElixir』に関しては、次の記事もご覧ください。
Elixirは、前述のようにErlang VM上で動作するため、より深く理解したい場合はErlangについての知識が役に立ちます。Elixirに興味を引かれた方は、Elixirと一緒にErlangも学んでみてはいかがでしょうか。Erlangについて知る過程で、並行プログラミングの考え方についても学ぶことができるでしょう。
Erlangについて知りたい方には、まず『すごいErlangゆかいに学ぼう!』をおすすめします。
『すごいErlangゆかいに学ぼう!』
Fred Hebert著 山口能迪訳
A5判 624頁
Erlangについてさらに知りたい方には、Erlangの作者であるJoe Armstrong氏による『プログラミングErlang』があります。
『プログラミングErlang』
Joe Armstrong著 榊原一矢訳
B5変型判 464頁
関数プログラミングに親しみたいという方には、何をおすすめするのがよいのか正直悩みますが、Elixirに興味をお持ちの方であれば、例えば『すごいHaskellたのしく学ぼう!』や『プログラミングClojure 第2版』などはいかがでしょうか。
そして『7つの言語 7つの世界』は、Erlang、Haskell、Clojureを含む7つの言語のさわりを楽しめる1冊です。
お役に立つ本が見つかれば幸いです。