新刊『新装版 達人プログラマー 職人から名匠への道』と併せて読みたい本
こんにちは。もうすっかり秋ですね。いかがお過ごしでしょうか。
オーム社eBook Storeで『新装版 達人プログラマー 職人から名匠への道』が発売されました。
この本は『達人プログラマー』(ピアソンエデュケーション、2000)の訳を全面的に改稿したものとなっています。経緯や内容については、書籍編集局のブログに書かれた記事もどうぞ。
オーム社では『新装版 達人プログラマー』に関連の深い書籍を何冊か発行しています。なかでも電子書籍としてeBook Storeで販売しているものを中心にご紹介したいと思います。
『アジャイルプラクティス』
『アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣』は、著者の一人であるAndy Hunt氏が、Venkat Subramaniam氏と共著した本です。アジャイルソフトウェア開発を行ううえでの具体的なプラクティス集であり、すぐに実行できる内容となっています。発行当初から今に至るまで人気のある一冊です。
『アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣』
Venkat Subramaniam・Andy Hunt著 角谷信太郎・木下史彦監訳
A5判 220頁
『情熱プログラマー』
『情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方』は、著者のChad Fowler氏(Wunderlistの起業とMicrosoftによる買収が記憶に新しいところです)が、より良いプログラマになるために役立つ考え方や実践方法を述べた本です。『達人プログラマー』と比較すると、チームワーク・ビジネス感覚・キャリア観などにより重点を置いています。Dave Thomas氏も、『情熱プログラマー』は『達人プログラマー』とともに読むのに適した本だと述べています。併せて読むのにぴったりの一冊でしょう。
『情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方』
Chad Fowler著 でびあんぐる監訳
A5判 200頁
『アジャイルサムライ』, 『アジャイルレトロスペクティブズ』, 『エクストリームプログラミング』
ソフトウェア開発者のなかでも、特にアジャイルソフトウェア開発手法の具体的な方法に興味のある方には、『アジャイルサムライ――達人開発者への道』や『アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き』、『エクストリームプログラミング』などはいかがでしょうか。
『新装版 リファクタリング』
そして『達人プログラマー』で重要なテクニックとして紹介されており、今ではソフトウェア開発の常識となっているリファクタリングについて深く知るには、『新装版 リファクタリング 既存のコードを安全に改善する』がおすすめです。これも2000年発行の旧版を訳者陣による精査と改稿を経て2014年に新装版として発行されたものです。
お役に立つ本が見つかれば幸いです。
価格変更のお知らせ
いつもオーム社eBook Storeをご利用いただきありがとうございます。
今日は大事なお知らせがあります。
今まで、オーム社eBook Storeで販売している商品には、「通常価格」のものに加え、長い期間にわたりお得な「特別価格」でご提供しているものがありました。誠に勝手ながら、近日中に次のように変更させていただきます。
- まず、すべての商品が、平時は通常価格で販売されるようにします。
- そして、商品の通常価格は、小社の方針に基づき、原則として対応する紙版商品の価格と同一にさせていただきます。
変更が急ですと、お気づきにならない方もいらっしゃるでしょうし、混乱が生じかねませんから、本日10/12(水)から4週間ほどおいて、11/9(水)をめどに実施させていただくことを予定しております。
急なことですし、実質的に値上げとなる商品もありますから、ご不満に思われる方もいらっしゃると思いますが、なにとぞ事情をお察しいただき、ご理解いただければ幸いです。
今後は個別のセールなどでご愛顧にお応えしていきたいと思いますので、今後ともオーム社eBook Storeをどうぞよろしくお願いします。
(オーム社eBook Storeスタッフ 森田)
『プログラミングElixir』と併せて読みたい5冊
こんにちは。全国的にも暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
数年前からその筋では話題になっている、プログラム言語Elixir (エリクサー) の解説書『プログラミングElixir』が、オーム社eBook Storeで発売されました。
Elixirは、José Valim氏らが設計・開発している関数プログラミング言語です。 文法上の見た目はプログラミング言語Rubyに似たところがあり、ユーザフレンドリーで「とっつきやすい」ものとなっています。 そのような見た目を持つと同時に、実行時にはプログラミング言語ErlangのVM(エンジン部分)を基盤として動作します。並行処理に強く堅牢なErlangの長所を受け継ぐよう設計されており、大規模ウェブアプリケーションやソーシャルゲームのように、大量のリクエストを上手に捌くことが求められる用途などに向いています。
本書『プログラミングElixir』は、 Dave Thomas氏が執筆したProgramming Elixir 1.2の日本語版です。 Dave Thomas氏はRubyプログラマとして有名ですが、技術解説書の著者としても知られています。 日本語版の訳者は、Rubyのコア開発者である笹田耕一氏と、Rubyプログラマの鳥井雪氏です。 今回の翻訳に際しては、ElixirとErlangに造詣の深い方々に翻訳草稿のレビューを依頼し、推敲を重ねられたとのことです。
『プログラミングElixir』に関しては、次の記事もご覧ください。
Elixirは、前述のようにErlang VM上で動作するため、より深く理解したい場合はErlangについての知識が役に立ちます。Elixirに興味を引かれた方は、Elixirと一緒にErlangも学んでみてはいかがでしょうか。Erlangについて知る過程で、並行プログラミングの考え方についても学ぶことができるでしょう。
Erlangについて知りたい方には、まず『すごいErlangゆかいに学ぼう!』をおすすめします。
『すごいErlangゆかいに学ぼう!』
Fred Hebert著 山口能迪訳
A5判 624頁
Erlangについてさらに知りたい方には、Erlangの作者であるJoe Armstrong氏による『プログラミングErlang』があります。
『プログラミングErlang』
Joe Armstrong著 榊原一矢訳
B5変型判 464頁
関数プログラミングに親しみたいという方には、何をおすすめするのがよいのか正直悩みますが、Elixirに興味をお持ちの方であれば、例えば『すごいHaskellたのしく学ぼう!』や『プログラミングClojure 第2版』などはいかがでしょうか。
そして『7つの言語 7つの世界』は、Erlang、Haskell、Clojureを含む7つの言語のさわりを楽しめる1冊です。
お役に立つ本が見つかれば幸いです。
『グッド・マス ギークのための数・論理・計算機科学』発売記念キャンペーン終了のお知らせ
『グッド・マス ギークのための数・論理・計算機科学』発売記念キャンペーン終了のお知らせ
6/25~7/9まで開催していた『グッド・マス ギークのための数・論理・計算機科学』発売記念キャンペーンは、おかげさまで盛況のうちに終了いたしました。ご利用いただいたみなさま、情報を共有してくださったみなさま、ありがとうございました。また、このキャンペーンの実現にご協力・ご尽力くださった関係者の方々にも、あらためて感謝いたします。
これからも引き続き、みなさまのお役に立つ電子書籍ストアを目指して企画運営を進めていきたいと思います。今後とも、オーム社の電子書籍とeBook Storeをどうぞよろしくお願いいたします。
プログラマ向け数学本
こんにちは。全国的にも梅雨入りして、じめじめした日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
最近、数学本が話題になっているそうですね。オーム社の近所にある三省堂本店でも、数学本コーナーが設置してあり、 「小学算数を徹底的に解説した本」や、「人間関係にも役立つ数学本」などがありました(2016年6月現在)。
そこで今回は、オーム社eBook Storeで取り扱いのある、プログラマのための数学本を中心に紹介します。
まずは、2016年6月の新刊から。
『グッド・マス ギークのための数・論理・計算機科学』
Mark C. Chu-Carroll著 cocoatomo訳
A5判 280頁
仕事、趣味、勉学を問わず、日々プログラミングに触れている人向けの本です。 本格的な数学を用いてプログラミングの理論や計算機科学の深い内容を楽しく学べる内容になっています。 著者と訳者の方の、数学への思いが伝わってくる一冊です。
お次はこちら。
本書は、プログラマとしての力を伸ばしたい方にオススメです。課題もプログラマの思考力を鍛えるパズルが多くあります。
また、プログラミングにも役に立つ、線形代数や確率統計を学べる本もあります。
『プログラミングのための線形代数』
平岡和幸・堀玄 共著
B5変型判 384頁
画像処理や、構造化されたデータを扱う処理の背景となる学問である線形代数を、しっかり学びたいと考えているプログラマの方は多いのではないのでしょうか? 構成も、プログラミングをする人向けになっていて、分かりやく説明しています。
『プログラミングのための確率統計』
平岡和幸・堀玄共著
B5変型判 384頁
数学的な概念のイメージを補うわかりやすい日本語と図表、そして動作するプログラム(本書では主に確率的な事象のシミュレーションに利用)により確率統計が理解できる内容になっています。
このほかにも、プログラマ向けの数学本ではありませんが、オーム社eBook Storeでは、さまざまな、数学本を取り扱っています。
線形代数と、確率統計に加え、微分積分をもっと基礎から学びたい方には、以下の3冊がオススメです。
『数学チュートリアル やさしく語る 確率統計』
西岡 康夫 著
A5判 192頁
『数学チュートリアル やさしく語る 確率統計』
西岡 康夫 著
A5判 224頁
『数学チュートリアル やさしく語る 微分積分』
西岡 康夫 著
A5判 225頁
また、もっと気軽に数学を勉強したいと考えている方には、こちらの2冊はいかがでしょうか。
『身近な数学の記号たち』
岡部恒治・川村康文・長谷川愛美・本丸諒・松本悠共著
A5判 186頁
『大人の算数・数学再学習 ─小中高12年─』
饒村 曜 著
A5判 263頁
アートやデザインに関係する数学本も置いています。 美術系の分野にも興味のあるかたにはこちら。
『デザインのための数学』
牟田 淳 著
A5判 280頁
『アートを生み出す七つの数学』
牟田 淳 著
A5判 244頁
数学はさまざまな分野に役立つ学問だと思います。今回、紹介した本の中に、皆さんが楽しく読める本があれば嬉しいです。
『鉄道の「鉄」学 車両と軌道を支える金属材料のお話』が第41回「交通図書賞」を受賞しました!
『鉄道の「鉄」学 車両と軌道を支える金属材料のお話』が第41回「交通図書賞」2部の技術部門を受賞しました。
交通図書賞とは:交通に関する優秀な図書を選び推奨することで、交通知識の普及や交通従事者の教養の向上などを目指した賞です。 交通協力会が主催で、共催に交通新聞社、後援に運輸調査局となっているこの賞は、第1回の1975年から今年で第41回を迎える歴史ある賞です。
2016年3月25日に行われた受賞式の様子はこちらになります。
『鉄道の「鉄」学 車両と軌道を支える金属材料のお話』
松山晋作 編
A5判/308ページ
本書は、鉄道車両技術を語る上で重要な金属材料の知識をまとめ、鉄道の発達を支えてきた材料の歴史を語る本です。鉄道の車体や車輪、各構成要素の技術向上のために、何故その材料が使われたかなど、開発の歴史や技術の、移り変わりと特徴を中心に丁寧に解説しています。 鉄道に対してより深い知識を得たい方にも満足のいく内容になっています。
その他、オーム社eBook Storeで購入できる、鉄道関連の書籍はこちらです。
『鉄道車両技術入門』
近藤圭一郎 編
A5判/288ページ
本書は、鉄道車両(とくに電車)の種類や構造、実際に駆動するしくみや、設計・製造、保安や運転などの現場の実情と鉄道事業者の業務の実情を取り上げ、まとめたものです。車両だけでなく、駅舎とのやりとりや信号・保安システムの関係についてもふれています。 鉄道車両技術を工学としてとらえるための書籍になっており、技術の原理、由来、あるべき姿を理解するために適した本になっています。
電車の信号・保安システムをより詳しく知りたい方は次の本はいかがでしょう。
『鉄道信号・保安システムがわかる本』
中村英夫 編著
A5判/148ページ
書名にあるとおり、日常的に鉄道の安全を守りながら列車をダイヤに沿って動かしている運行管理システムや、信号・保安システム、転てつ装置や踏切などのしくみがわかる書籍です。 信号のやりとりや各種装置を図を用いて丁寧に解説しているので、初めて鉄道技術に触れる方にも分かりやすい内容になっています。データ資料源としても利用できます。
オーム社eBook Storeでは、上記でご紹介した技術関係のものだけではなく、鉄道模型に関する本もあります。
『DCCで楽しむ鉄道模型』
松本典久 著
B5変型判 228ページ
DCCの基礎知識をはじめとして、DCCデコーダーの取り付け、コントロールに必要な各種設定、DCCの特徴を生かした運転方法、そして発展的な使い方のヒントを解説しています。 写真や図が多く使われているので、DCC初心者の方でも分かりやすく求める情報が手に入ります。
『DCCで楽しむ鉄道模型 サウンド・応用編』
松本典久 著
B5変型判/208ページ
こちらは、『DCCで楽しむ鉄道模型』の続編として、DCCの利用方法としてもっとも注目されているサウンド機能やファンクションの制御など、より発展的にDCCを楽しむためのテーマに特化し、各々の実装テクニックを詳説しています。
その他、オーム社では第40回「交通図書賞」2部の技術部門にノミネートされた『電気鉄道技術変遷史』などがあります。 詳しくはこちらをご覧ください。
また、2016年4月の新刊として『交通システム 第2版』も発売されます。 交通施設計画の最新の知見が盛り込まれた本書は、交通計画を初めて学ぶ学生の方でも無理なく読み進められる内容となっています。
鉄道に興味のある方はもちろん、これから鉄道趣味を始めようという方も、オーム社ならびにオーム社eBook Storeの書籍を、手にとっていただければ幸いです。
「分厚い本」を電子書籍で持ち歩く
こんにちは。今回は、オーム社eBook Storeで買える電子書籍版のうち、「紙の本だと重量級」な技術書を紹介します。
かつてB5変形判が主流だったコンピュータ書籍ですが、A5判サイズのものも増えてきた印象があります。 コンパクトな本にはコンパクトな本のメリットがありますが、これから紹介する7冊は、「情報の詰まり具合」に大きなメリットのあるものばかりです。
最初に紹介する2冊は、400ページ半ばの情報がカラーで掲載されていて、視覚面からも読みごたえ十分。その道のプロの方が丁寧に解説している内容と実用的なコンテンツは、眺めているだけでも楽しくなります。
『FLASHアニメーション制作バイブル』
A.e.Suck 著
B5判/448ページ
『Unityで神になる本。』
廣 鉄夫 著
B5変判/449ページ
次は、2014年7月に再販されたコンピュータ書籍の名著です。本書の初版は2000年。当時はこのような設計のコンピュータ書籍は珍しくなかったように思いますが、今となってはちょっと大きめな印象です。ちなみに本書は、原書と日本語版のページ番号(ノンブル)が同じというレイアウトになっています。手元に原書のある方は、比べてみてください。
『新装版 リファクタリング 既存のコードを安全に改善する』
Martin Fowler 著/児玉公信・友野晶夫・平澤 章・梅澤真史 共訳
B5変判/488ページ
こちらの初版は2008年。もともとはB5変形版だったところ、中身を充実している段階でページ数が増えてしまい、1ページに情報をたくさん入れられるよう、B5判に変更した、という経緯があります。それでも500ページを超えてしまいましたが、充実の内容となっています。
『FileMaker Pro 開発運用講座 第2版』
株式会社ジェネコム 監修/高岡幸生 著
B5判/516ページ
こちらも『新装版 リファクタリング 既存のコードを安全に改善する』と同様にオーム社での再販書籍です。第1版は約400ページなところ、オーム社版は520ページとなっています。担当者に話を聞いたところ「Rの新しい部分を加えたりレイアウトを変えたりした結果、ページ数が大幅に増えた」とのことでした。紙版は現在、おかげさまで7刷めとなっております。ありがとうございます!
『The R Tips 第2版―データ解析環境Rの基本技・グラフィックス活用集―』
舟尾暢男 著
B5変判/520ページ
次に紹介する本も500ページ超の書籍です。原書は648ページのところ、編集とレイアウトに工夫を重ね、500ページ台に押さえることができました。
『型システム入門 プログラミング言語と型の理論』
Benjamin C. Pierce著/住井英二郎 監訳
遠藤侑介・酒井政裕・今井敬吾・黒木裕介・今井宜洋・才川隆文・今井健男 共訳
B5変型判/520ページ
最後は100ページも差をつけて断トツの600ページ超えです。こちらは、電子版だと全ページがフルカラー。原著者によるゆかいなイラストと親しみやすい翻訳文ともに、Erlangの魅力を知ることができる書籍です。
『すごいErlangゆかいに学ぼう!』
Fred Hebert 著/山口能迪 訳
A5判/624ページ
# ちなみに、今まで編集校正をしてきたなかで一番ページ数の多かった単行本は、総ページ1000超えの3ds max4完全ガイドでした。大変でした。
持ち歩きたいけど鞄に入らない、移動時間にじっくり読みたいけど重くて荷物になる……。そんなときは、電子版での購入もご検討いただけると嬉しいです!